山中伸弥教授の万能細胞

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万能細胞(ES細胞=Embryonic Stem cells)に関する研究は、中国などで実際の再生治療に使われ始め、ここ数年メディアに多くとりあげられています。

ES細胞の培養には人の卵子を必要とするので、キリスト教圏では倫理的に研究に対して政府が助成金をださなかったため、アジア圏での研究が盛んであるという興味深い状態が続いていました。(韓国では偽論文で大騒ぎになるほどです)

万能細胞のすごいのは、拒否反応ゼロの臓器をつくれるという点です。この技術が医療現場に普及し一般化すると、臓器系の疾患はすべて移植で治療できてしまいます。また、脊髄損傷などの神経系の治療にもなります。おそらく、研究が続けば老化に伴うほとんどの病気が克服できるでしょう。

乳児死亡率の低下と抗生物質が平均寿命を格段に伸ばしたように、万能細胞による医療進歩は先進国の平均寿命を10~30歳ほど伸長することになるはずです。将来的には、環境・食糧・エネルギー問題を別にすれば2050年以降に生まれる人間たちの平均寿命は120~150歳になるのではと夢想しています。(医療データをもとに厳密な推測してみたい・・・)

山中教授[ Wikipedia ]の研究が画期的なのは、卵子を利用しないで万能細胞(ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞))を作り出すことに成功した点です。

記事を引用すると・・・次のようなことらしいです。

京大の山中伸弥教授と高橋和利助教らは、体細胞を胚の状態に戻し、さまざまな細胞に分化する能力をよみがえらせる「初期化」には四つの遺伝子が必要なことを発見し、昨年8月にマウスの皮膚細胞からiPS細胞を作ることに成功。これを受け、世界の研究者がヒトのiPS細胞の開発を目指し、激しい競争を繰り広げていた。

 山中教授らは、マウスでの4遺伝子と同様の働きをするヒトの4遺伝子を成人の皮膚細胞に導入し、ヒトのiPS細胞を開発することに成功。この細胞が容器内で拍動する心筋や神経などの各種細胞に分化することを確認した。iPS細胞をマウスに注入すると、さまざまな細胞や組織を含むこぶができ、多能性を持つことが示された

 これで、倫理的な問題を回避し、拒否反応のない万能細胞を低コストに生成することが現実的になりました。

ウィスコンシン大学のジェームズ・トムソン[ Wikipedia ](James A. Thomson)教授の研究も取り上げないのは不公平でしょう。

 両者の研究は、ES細胞のどの遺伝子(山中:Oct3/4,Sox2,c-Myc,Klf4) (Thomason:OCT4, SOX2, NANOG, and LIN28)を組み込むかという違いがあるものの、アプローチも一緒ですし、発表も11月20日と同じです。

山中教授のCell論文 Induction of Pluripotent Stem Cells from Adult Human Fibroblasts by Defined Factors(PDF)

James A. ThomsonのNature論文 Induced Pluripotent Stem Cell Lines Derived from Human Somatic Cells (有料PDF)

Cellは過去の論文も全部読めるよ・・・すごい、感動だ。(問題は読んでも理解できない点)

論文はともかく、万能細胞研究は日本の医療費問題を根本解決できるくらい夢のある技術なんだから行政はもっとしっかりバックアップしてほしいですよね。500ページの報告書を書かせると研究が進むとおもっているんでしょうか?

Yamamoto Said:
There were two terrible flaws with official Japanese attitudes to stem-cell research, he said. To illustrate the first, he pulled out a 500-page wodge of paper. This, he said, is what I have to fill out in triplicate every time the laboratory wants to use a single human embryonic stem cell for a single experiment.

5年で70億円とか言ってないで、もっと障害を取り除くようにしてほしいですよね。

His second attack was on the dangerous fickleness of Japan's Health Ministry - a fault that effectively forced hugely promising long-term scientific projects either to be squeezed uncomfortably into too short a space of time or abandoned due to lack of funding.

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このページは、noguが2007年11月23日 16:32に書いたブログ記事です。

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