ソーシャルファイナンスが日本で成立する分野はP2B融資
前回の記事で、日本ではP2P融資は成功しないと書きました。
ではソーシャルファイナンスの全てが成立しないかというと、そうでもありません。
個人 → 企業のソーシャルファイナンス(P2B)は成立する
日本では資金調達手段が乏しいため、金融機関が信用力を実態よりも低く査定している事例がありまし、貸し渋りが横行しています。つまり、ソーシャルファイナンスの前提である、「既存査定よりもデフォルト率の低い資金需要」、「周辺に融資をしてくれる人がいない」という条件が成立しています。
資金調達についてもう少し詳しく分析してみましょう。
企業の資本には自己資本(株式など)と借入資本(銀行借入など)があります。
自己資本の調達方法:
・第三者割当増資、新株予約権
・株式公開
実際には、自己資本を増やすのは中小企業にとってたいへん困難です。株式市場に上場しているような会社のように簡単に第三者割り当て増資など実施できるものではありません。ベンチャーキャピタルなどが出資する事業もごく一部でしかなく、通常は取引のある会社に頼み込むか、社長や役員が出資しています。
一般的には、事業資金調達は金融機関からの融資を意味します。銀行の融資基準は以下のようなものがあります。
銀行の融資基準:
・担保 (土地、建物、株式・債券など、流動性があり市場相場が安定しているもの)
・利益 (前年度税引き前利益)
・財務 (債務超過に陥っていないか、営業キャッシュフロー)
・業態 (近年だと、不動産、レジャー、ITへの融資は厳しい)
上記の4つでほぼ全てです。担保物件があればすぐ融資してもらえます。また、利益が十分にあがっている場合も、さほど問題なく融資実行されます。
しかし、銀行から事業資金を必要とする場合は、新規事業の立ち上げや、会社の運転資金繰りに困っている場合などではないでしょうか? そのような企業に対しての資金需要にたいして融資実行する金融機関が日本では乏しいのです(これは融資側だけの問題ではなく、企業側にも問題があります)。
個人が企業に投資をするのは株式市場の役割です。今後、直接融資する融資市場ができるのはとても面白いと思っています。また、日本人の資産を保護するという点でも重要だと思います。
最近、アメリカのかなり怪しい債券の混ざったサムライ債が盛んに野村證券などから販売されています。日本人の財布は日本のためにつかいたいですよね・・・
P2B融資 (Person to Bussiness)なので、いまのP2P融資という言葉では概念が違います。メディアはソーシャルファイナンスという言葉を流行らせるほうが良いでしょう。
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