ビジネス: 2008年9月アーカイブ
韓国版サブプライムローン、4兆円規模
米国のサブプライムローンのように信用能力が低い人が借りた韓国国内の住宅担保ローンの貸し出し規模が約34兆ウォン(約4兆1170億円)と推定されることが、12日までに分かった。
韓国銀行のシン・ジソン金融安定分析局調査役は、「韓米住宅担保ローン市場の比較と示唆される点」と題する報告書で、国内信用情報会社がまとめた住宅担保ローン利用者の信用等級分布図を基に推定した結果、昨年末時点で韓国の低信用者に対する住宅担保ローンの貸し出し規模は、住宅ローン貸出残高全体の12-13%を占め、米国(14%)とほぼ同じ水準にあるとの分析を明らかにした。住宅ローンの延滞債権のうち、90日以上の延滞比率は韓国が50-70%で、米国(19.4%)よりはるかに高い。このため、住宅ローンの不良債権化が進んだ場合、米国に比べ問題解決が困難な状況に陥る可能性がある。
やっと報道きました。これまで報道が全然ないってことは、統計調査資料がなかったってことなんだろうなあ。
このニュースのポイントは、国内信用情報会社ってところでしょう。韓国恒例の手前味噌分類しているはずなので、実態信用よりも高い等級に区分されている可能性があります。アメリカも貯蓄率が低い国ですが、韓国も問題です。所得下位20%の貯蓄率はマイナス13~18%、全体平均で3.5%という数値です(各国の貯蓄率)。 なにしろ個人負債がGDPの80%なんですから、アメリカよりも状態は悪いはずです。
信用力よりも問題なのが、住宅ローンの担保となっている住宅物件です。
韓国の物件は高すぎます。まず、中流階層では都市部で住宅が購入できません。これは、2003~2004年頃から始まった不動産バブルが原因で、日本で3000万円ぐらいの条件の物件が5000万円以上したりします。そしてその物件が年収300万円程度の所得の人に売られているのです。
しかも頭金ゼロで。
バブルがはじければ不動産価格は軒並下落します。すると担保価値が毀損するので自己資本比率が悪くなり、増資なり融資なりしてもらう必要がでてきます。当然、国内の金融機関は皆一様に悪化するので、政府か外資からの資金調達が必要になります。
いまの世界情勢から考えると・・・・韓国\(^o^)/オワタ
・・・・・
大切なことなので、オワタ\(^o^)/チャートで予想をまとめておきます。
世界中で信用収縮が始まり、韓国への投資が引き上げられる
↓
不動産の買い手が減り、不動産価格が下がり始める
↓
不動産会社が、売買成立数減少、賃料減少、金利増加で倒産する ←イマココ
↓
不動産の流動性が下がり、不動産価格がどんどん下がる
↓
個人の不動産物件の担保価値が下がる
↓
銀行の自己資本率が下がる
↓
外部から資金調達できないため預入金利を上げる ←オワタシグナル
↓
市中の貸し出し金利が上がる(8~10%)
↓
インフレが進行する(10%超)
↓
政府の利下げ政策、1~2%公定歩合
↓
インフレがとまらない(20%超)
↓
銀行が次々につぶれる
↓
\(^o^)/
前回の記事で、日本ではP2P融資は成功しないと書きました。
ではソーシャルファイナンスの全てが成立しないかというと、そうでもありません。
個人 → 企業のソーシャルファイナンス(P2B)は成立する
日本では資金調達手段が乏しいため、金融機関が信用力を実態よりも低く査定している事例がありまし、貸し渋りが横行しています。つまり、ソーシャルファイナンスの前提である、「既存査定よりもデフォルト率の低い資金需要」、「周辺に融資をしてくれる人がいない」という条件が成立しています。
資金調達についてもう少し詳しく分析してみましょう。
企業の資本には自己資本(株式など)と借入資本(銀行借入など)があります。
自己資本の調達方法:
・第三者割当増資、新株予約権
・株式公開
実際には、自己資本を増やすのは中小企業にとってたいへん困難です。株式市場に上場しているような会社のように簡単に第三者割り当て増資など実施できるものではありません。ベンチャーキャピタルなどが出資する事業もごく一部でしかなく、通常は取引のある会社に頼み込むか、社長や役員が出資しています。
一般的には、事業資金調達は金融機関からの融資を意味します。銀行の融資基準は以下のようなものがあります。
銀行の融資基準:
・担保 (土地、建物、株式・債券など、流動性があり市場相場が安定しているもの)
・利益 (前年度税引き前利益)
・財務 (債務超過に陥っていないか、営業キャッシュフロー)
・業態 (近年だと、不動産、レジャー、ITへの融資は厳しい)
上記の4つでほぼ全てです。担保物件があればすぐ融資してもらえます。また、利益が十分にあがっている場合も、さほど問題なく融資実行されます。
しかし、銀行から事業資金を必要とする場合は、新規事業の立ち上げや、会社の運転資金繰りに困っている場合などではないでしょうか? そのような企業に対しての資金需要にたいして融資実行する金融機関が日本では乏しいのです(これは融資側だけの問題ではなく、企業側にも問題があります)。
個人が企業に投資をするのは株式市場の役割です。今後、直接融資する融資市場ができるのはとても面白いと思っています。また、日本人の資産を保護するという点でも重要だと思います。
最近、アメリカのかなり怪しい債券の混ざったサムライ債が盛んに野村證券などから販売されています。日本人の財布は日本のためにつかいたいですよね・・・
P2B融資 (Person to Bussiness)なので、いまのP2P融資という言葉では概念が違います。メディアはソーシャルファイナンスという言葉を流行らせるほうが良いでしょう。
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リーマン AIG
いろいろと噂されていたリーマンブラザースがついに逝きました。
経営難に陥っていた米4位の大手証券リーマン・ブラザーズは15日未明、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を裁判所に申請すると発表した。先週末から米連邦準備理事会(FRB)や財務省を交えた協議で、大手金融機関への身売りを模索してきたが、法的整理を余儀なくされた。
リーマンは住宅ローン資産などの値下がりで、8月末までに計126億ドルの関連損失を計上。株価が急落し、経営危機に陥った。12日夜から大手銀バンク・オブ・アメリカや英銀バークレイズなどへの身売りの可能性を探って交渉を続けたが、14日午後に決裂した。(日経)
外資系ファンドっていうと単にそれだけで、「金にモノを言わせて市場を食い荒らす悪い奴」という印象があるため、ざまぁwwwwwwwwwと我々庶民はおもってしまいます。
戸締りさんのところで、分析してくれるとおもいます。楽しみです
米調査会社のクレジットサイツによると、リーマン・ブラザーズ(LEH.N: 株価, 企業情報, レポート)が破産申請した場合、上位無担保社債の投資家が受け取ることができるのは、額面1ドルあたり0.60―0.80ドルとなる見通し。
クレジットサイツのリポートによると、上位無担保社債は0.32―0.35ドル安の水準で取引されている。劣後債や優先株の回収可能額はゼロになる見通しという。
あるトレーダーによると、2013および2018年償還のリーマン債は額面1ドルあたり0.34―0.40ドルで取引されている
リーマンの社債6掛けか・・・。無担保再なんて35%。リーマン社債ってどこが買ってるんだろう。
なんにしろ、チャプター11申請したわけですが、一定量の債権放棄してくもらえないと再建は不可能ですよね。
国内の不動産業者からすると、物件の引き受け先のファンドがひとつ消えたという以上のインパクトがあるでしょう。世界恐慌に入ったかんじかなぁ・・・。
決算発表でなにも策を打ち出せていない時点でゲームオーバーだったんだなあ
一般にはほとんど認知されていませんが、海外ではP2Pレンディング(金融・融資)と呼ばれる仕組みが注目されています。有名どころではProsper(米国)、ZOPA(英国)、Lenging-Club(米国)、などがあります。(いずれも現時点では日本国内から利用することはできません)
P2Pというと日本ではファイル交換Peer-to-peerが有名ですが、こちらはPerson-to-Personの略で、要は個人が個人にお金を貸すための仕組みです。前からいろいろ分析していたのですが、先日あるVCの方とディスカッションする機会がありましたので、まとめておきたいとおもいます。
一般に銀行などの金融機関から調達するのを間接金融、株式などの発行によって市場から調達するのを直接金融とよび、個人がお金を借りようとすると間接金融を利用するしかありません。間接金融は銀行のコスト分金利が高くなりますし、金融機関の審査基準によって借りることができないケースも多くあります。
既存の金融機関は社会インフラとして行政からの統制をうけ、コンプライアンス、健全性、情報開示などを高いレベルで求められるため、どうしても金融システムに隙間が生じます。日本国内の例でいえば、経済信用レベルが低い方に事業資金を提供する仕組みはありません。貯金も仕事もない人がラーメン屋を開こうとしても、銀行どころか商工ローンでもお金を貸してくれません。
日本の場合は、「親・友達に頭を下げて事業資金を借りて来い。親や友達から融資してもらえないような事業プランや経営者にお金をだせない」と言われると、返す言葉がないものです。実際、貯金がゼロでも2、3年まじめに働けばある程度の原資を貯めることは可能ですし、周囲の知人がみな貯金をもっていないということはありません。
経済の発展途上国では事情が違い、周りにお金をもっている人がだれもいません。そこで現れたのがマイクロクレジットのグラミン銀行(バングラディッシュ)です。提唱者のムハマド・ユヌス氏はその功績をたたえられノーベル平和賞を受賞しています。(NHKスペシャル「沸騰都市」で、同国内のBrac Bank(ブラック銀行)のドキュメンタリーが作成されています。この番組では事業資金の例ですが、実際には生活資金も融資します)
P2Pレンディングはマイクロクレジットの一種で、間接金融であったマイクロクレジットを直接金融とすることに特徴があります。
このP2Pレンディング日本国内で成立するでしょうか? Prosperは2007年8月にSBIとジョイントを組んで日本法人を設立しています。ZOPAも日本法人を2008年3月に設立しています。そして、先日Maneo(日本初P2P)が開始しています。(ネット上で個人がお金貸し借り P2P融資今秋にスタート)
さて、このP2Pレンディングが日本国内で成功するでしょうか? 貸し手は貸金法の制限から大部分がファンドないし金融機関で、個人はほとんどないでしょう。その際、資金需要のある所得階層の、倫理観、慣習、可処分所得、昇給などを分析すると、次の結論に達します。
日本国内ではP2Pレンディングは成功しない!
細かい分析内容は、別の機会に記事にしますが、他国でP2Pが成功するのは、「既存のファイナンスの算定基準よりも実態信用力が高い集団がある」、「友人・親類など自分の周辺に貯蓄に余裕のある人間がいない」・・・というのが前提になっています。
日本では「友人・親類などみな貧乏」という人口階層は少なく、また、そのような階層のデフォルト率は高すぎて、事業としてのファイナンスが成立するためには高い金利が必要となり、ますますデフォルト率が高くなります。ですので、このような人たちにはボランティアで対応するのが適切なのかとおもいます。
次回は、日本でソーシャルファイナンスが成立する要件を考えて見ます。
参考情報:
Wikipedia:Person-to-person lending(英語)
その他P2Pレンディング:
