社会: 2005年7月アーカイブ
報道特集で北朝鮮の国内映像が流れていました。
脱北者が国内に戻って映像をとりためたものらしいです。
地方都市、列車、都市近郊の市場など北朝鮮国内の様子がよく映しだされています。
すべて盗み撮りです。
さて、この映像をみていくつかの疑問がうかびました。
以前から北朝鮮は情報統制の厳しい国で、外国であってもこのような国内情勢が露出するのを好みません。六カ国協議を控えて、TBSが自社の判断だけで北朝鮮の外交姿勢に影響をおよぼすような報道をすることを決定できるでしょうか?
ジャーナリズムといっても北朝鮮の法を破るスパイ行為に他なりません。
背景として考えられる現象をいくつか列挙していみます。
1、日本政府が放映することを許可もしくは企図している
2、北朝鮮政府が放映することを許可もしくは企図している
3、すでに北朝鮮が諸外国メディアの放送に対してクレームをつけられる状況にないと判断したうえでのTBSの独断
4、TBSの暴走
さすがに、このようにセンシティブな活動ですから、4、「TBSの暴動」は除外していいでしょう。
背景としては1or2の可能性が高く、若干の可能性として3というふうに考えられます。
放映された映像の内容は北朝鮮の物資不足を伝えるものというよりも、貧困層の窮乏ぶりをつたえるといったほうが正しいものです。国内で市場経済が普及し始め、現金収入獲得の手段を有さない人たちが困窮している様子が映し出されています。
たしかに目新しい映像ではありましたが、政治的なメッセージはありません。そのため市場経済化の進捗状況を他国に伝達する目的をもって北朝鮮が許可した映像とも考えられます。
一方日本政府が企図してこの映像を流させているということも可能性として高いと思っています。日本人の多くは北朝鮮に興味をもっていません。どこの国の人間もそうですが、他国の事情に興味を持つ人は僅少です。
北朝鮮外交に日本政府は多くのコストを支払っています。その成果を国民が認知してくれない状況では、支出の正当性が問われることになります。(本旨とは別になりますが、行政のコスト正当性を計る手法ってなんでしょうね。特に外交)
そのような背景から定期的に北朝鮮情報を国民周知させておくことは重要だと考えられます。
日本・北朝鮮いずれか場合によっては双方の合意の下に、北朝鮮映像が報道されているんじゃないかと推測しています。まあ、証拠はなにもないですけどね。
個人的には、ジャーナリズムの本来の姿としてTBSの暴走であって欲しい限りです。
